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剪定前のシマトネリコ。この状態が奥の方まで続いている |
3年ほど前に、2mほどの株立ちを7株、植えたものだ。
その成長の速いこと、ジャックと豆の木のごとし。
日当たりのよくない隣地との細長い隙間に植えたこともあってか、光を求め、貪欲に上へ上へと伸びていき、3年足らずで屋上に届くほどにまで、大きくなった。
ご覧の通りの、もっさもさ具合である。
もっさもさを目指して、様々な鳥たちがやってくる。スズメ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、シジュウカラ、ムクドリ…。
一時、一羽のヒヨドリが、この木をねぐらに決めたらしく、夕方になると、決まって同じ枝にとまり、朝までぐっすり眠っていくようになった。
2階の窓からは、ほんの50㎝足らず、手をのばせば届くほど目の前である。
夜更けなど、あんまりぐっすり眠っているので、そーっと手をのばして、つかまえたい衝動に何度もかられた。
大人なのでやめておいたが。
夏になると、いつのまにか、丸々太ったアオムシでいっぱいになる。
これは、まず地面に落ちているブツで分かる。
最初は、ごま粒くらいの黒いものがパラパラとしているだけだ。
しかし、これは序章に過ぎない。
ほうっておくと、ごま粒はやがて、BB弾ほどになり、最終的にはフリスクになる。
フリスクを排出するほどのヤツともなると、本体は、大人の中指ほどもあり、もうこの大きさともなると、sharpens you up!ムシ卒業ハチュウルイに分類!と宣言したくなる。
普通なら駆除するのだろうが、ここまで葉が繁りまくると、ムシャムシャと旺盛に葉を食い散らすアオムシたちも、眼を細めてみてられるようになる。
最近では、「ここじゃなくて、このあたりを頼む」と、アオムシを見つけるたび、葉が繁りすぎている箇所に、移動させたりしていた。
そうこうするうち、結局ある日、ばっさりやることになる。
ここ2年ほど、年二回、早春と晩秋に剪定をするのが行事となっている。素人仕事なうえ、ひとりでやるものだから、時間がかかる。今回は、結局、のべ二日、最終日は、朝9時から夕方4時までかかった。
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After。手の届かないところは、窓から身を乗り出し、 傘の持ち手を枝や幹にひっかけて、たぐり寄せながら、切っていく。 |
どれくらい、楽しいかというと…
朝9時からはじめて、夕方4時まで、家人に声をかけられなければ、昼食をとるのも忘れていたほどである。
昼食のぶっかけうどんを、わざわざ外へ運ばせ、地べたにあぐらをかいて、木を眺めながらすすったほどである。
「ぜったい植木屋さんに弟子入りしてやるぜ!」と心のなかで叫んだほどである。
何がそれほど楽しいか。本気で剪定してみればわかる。
この爽快感。ストレス解消、集中力養成に最高。
お勧めです。
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